お知らせ

どうぶつ医療コラム『狂犬病』

以下の中で狂犬病にかかる可能性がある動物はどれでしょうか?

・コウモリ

・猫

・牛

・アライグマ

・ネズミ

正解は全てです。

狂犬病は犬だけでなく、人を含む全ての哺乳類がかかる可能性があります。

狂犬病は、発症すると致死率ほぼ100%という恐ろしい病気で、未だに世界では年間約5万人が死亡しています。

近隣諸国では、中国、フィリピン、韓国、ロシア、タイ、インドネシアなどに分布しており、日本などごく一部の国を除き全世界に分布しています。

日本では、輸出入検疫などにより狂犬病の動物の侵入を防ぐための対策が取られているものの、近年、海外との行き来は盛んになっており、感染した動物が侵入する可能性は否定できないと言われています。

侵入後に野生動物内で広まる可能性もあります。

つまり日本は常に狂犬病の侵入のリスクに晒されており、油断できない状況だということです。

清浄国とされている日本でも1920年代に年間約3,500件(犬)が発生しており、多くの人が亡くなっていました。

日本では1950年に狂犬病予防法が制定され犬の登録や予防注射が義務付けられるなど対策が取られ、7年で撲滅することができました。

人への感染は主に犬による咬傷のため、犬への予防接種が効果的と考えられています。

日本では狂犬病予防法により、犬の登録と年1回の狂犬病予防注射、鑑札と注射済票の装着が義務づけられています。

令和元年度の全国平均注射率は71.3%でした。

さらに詳しく知りたい方は厚生労働省や国立感染症研究所のHPに情報が記載されていますのでご覧ください。


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