
下痢をしている、吐いている。
言葉にするとこれだけですが、
腸内細菌のバランスが崩れていたり、感染があったり、異物があったり、内臓の不調があったり、アレルギーがあったり、腫瘍があったり、食べものが合わなかったり、消化酵素が出すぎていたり足りなかったり、免疫やホルモンの異常があったりと、
原因は多岐に渡ります。これらを明らかにし、治療につなげるのが消化器・内視鏡科の仕事です。
下痢をしている、吐いている。
言葉にするとこれだけですが、
腸内細菌のバランスが崩れていたり、感染があったり、異物があったり、内臓の不調があったり、アレルギーがあったり、腫瘍があったり、食べものが合わなかったり、消化酵素が出すぎていたり足りなかったり、免疫やホルモンの異常があったりと、
原因は多岐に渡ります。これらを明らかにし、治療につなげるのが消化器・内視鏡科の仕事です。
消化器・内視鏡科ではこれらを組み合わせて治療方法を提案します。
治療への反応をみながら、ご家族と何度も話し合いを重ね、ベストの状態が長期的に継続できるように
治療を調整していきます。
近年明らかになってきた病気が炎症性腸疾患(IBD)という病気です。原因はいまだ完全には解明されていませんが、過剰な自己免疫や、食事に対する異常反応、腸内細菌バランス異常が複雑に組み合わさっていると言われています。炎症性腸疾患(IBD)に関しては様々な論文が出ており、以下のように定義されることが多いです。
日本では②、③までしっかり診断されている子は少なく、多くの子は一時的な対症療法でしのいでいるのが現状です。
これでも症状が落ち着いてくれたら良いのですが、間違った診断で治療を始めることは、症状の悪化につながります。
IBDと、腸の腫瘍で多いリンパ腫は、症状や超音波検査所見からは見分けがつきにくく、内視鏡検査で組織生検をすることで初めて確定診断がつきます。ですので、このような症状が続く子の場合は、内視鏡検査をしっかり行い、的確な診断のもとで治療を行うことが必要です。
当院では、内視鏡検査の経験豊富な獣医師が、最低限の麻酔時間で検査を実施します。内視鏡検査自体は非常に負担の少ない検査です。
麻酔をかけて大丈夫かどうか、一般身体検査と血液検査をして確認します。その後、検査の詳細と注意点をご説明いたします。
絶食期間を指定しますので、その時間はご飯をあげず胃と腸を空にします。
浣腸により便を全て排出したのち、安全を期すため術前に静脈点滴を流し、低タンパク血症がある場合はコロイド溶液を注入し身体の状態を整えます。スムーズに行けば麻酔開始後40分程度で内視鏡検査は終わります。念のため、静脈点滴を流しながら1泊入院していただき、翌日の退院です。その後は通常通りの生活を送っていただいて構いません。
採取した検体を病理検査機関に送り、約1-2週間で診断が確定しますので、それをもとに治療法を決定します。(参考)院長の以前の職場で調査した結果、内視鏡検査を実施した120症例のうち、IBDが56%、アレルギーが6%、感染性の胃炎、腸炎が14%、悪性腫瘍が5%、異物が19%でした。
診断によって大きく変わりますが、IBDの場合は食事療法、抗菌薬、整腸剤、抗炎症剤、免疫抑制剤、脂肪幹細胞療法等を実施します。リンパ腫の場合は、化学療法(抗がん剤)、抗炎症剤、サプリメント、食事等による治療を実施します。その子の症状に応じて、一番負担が少なく効果の大きい治療法を選択させていただきます。
詳細、ご不明点はスタッフにお尋ねください。お電話でのお問い合わせも可能です。